そもそもボブ・ディランを聴くきっかけとなったのが中学生の頃から不定期で購読していたFM雑誌に"ビートルズと並ぶ偉大なアーティスト"のようなことが書かれてまして、有名な曲が「Like A Rolling Stone」と「Blowin' In The Wind(風に吹かれて)」だということで、とりあえずその2曲が聴きたいので買ったのがこのアナログのベスト盤でした。
そして、早速聴くのですが、このベスト盤のA面のオープニング曲が「Rainy Day Women #12 & 35(雨の日の女)」という曲で、初めて聴くとイントロからふざけた感じに聴こえて、「これのどこが偉大なん?」という感じだったんですね。そして、2曲目の「Blowin' In The Wind(風に吹かれて)」もアコースティックなフォーク・ナンバーながらもディラン独特の歌い方が理解できず、3曲目の「The Time They Are A-Changin'(時代は変わる)」と4曲目の「It Ain't Me, Babe(悲しきベイブ)」も2曲目の「Blowin' In The Wind(風に吹かれて)」と同じくアコースティック・ナンバーですので同じような印象を持ったのですが、そしてA面のラストを飾る「Like A Rolling Stone」のあの洪水のようなサウンドを聴いて、「なんか訳わからんが、メチャメチャかっこいい!!次元が違うっ!!」と思ったんですね。そして、B面もオープニング曲の「Mr. Tanbourine Man」というアコースティック・ナンバーから始まるのですが、この曲は自分の大好きなバーズ(The Byrds)もカヴァーしており、バーズを聴くきっかけとなった重要な曲です。2曲目の「Subterranean Homesick Blues(ホームシック・ブルース)」はロック・ナンバーですが、自分が初めてディランの映像を観たのはこの曲がオープニングの『Don't Look Back』という彼の映画でした。そして、あとの「I Want You」、「Positively 4th Street」、「Just Like A Woman(女の如く)」も当然のことながら気に入って聴くようになります。
↓はベスト盤の裏ジャケです。
そんなこんなでディランを聴き始めて20年経ってもあまり理解して聴けてないように思うのですが、いつまでも「Like A Rolling Stone」を初めて聴いたあの時の衝撃を忘れずに彼の音楽を聴ければなと思っております。